死後の楽しみ
2010年にラジオ番組「心のともしび」で放送されたはなしに「死後の楽しみ」というのを書きました。「心のともしび」サイトのアーカイブにもないので私のブログで紹介したいと思います。
私は死ぬことを少し楽しみにしています。
こんなことを言うと変な人と思われるかもしれませんが、だからといって死に急ぐつもりはありません。いまの人生を全うすることをそれ以上の楽しみとしています。
その死後の楽しみの一つは、もちろん死んだらどうなるのかという好奇心のもたらすものです。永遠のいのちを信じている私には死んだらそれで終わりということは考えられません。
次に先に死んで別れた人と再会できることも大きな楽しみでしょう。父にあったら、生前の親不孝をあやまらなければならないし、自らいのちを絶った友人には「どうして?」とわけを聞いてそれに何もできなかったことをお詫びしようと思います。彼らはきっとゆるしてくれると信じています。
感謝とお礼を言いたい人もたくさんいます。
死んだらあうことのできる人は直接出会ったひとだけではないでしょう。歴史上の人物にも出会えるとしたら誰に会いたいか、ヨブやカエサルやトマス・モアやペトロ岐部などなど数え切れない人たちが次から次へと浮かんできます。それらのひとはきっと面会を拒否したり、時間制限をしないでしょうから、心ゆくまで話をすることができるでしょう。
おそらくまだ地上にいて一生懸命生きている人を応援することができるのも楽しみです。
そして最大の楽しみはイエスにも神さまにも直接お会いすることができるということです。お会いしたら、まっさきに聞いてみたいことがあります。それは、 この世界に、貧困や差別、災害や戦争などの不幸な出来事がどうしてこんなにたくさん起きるのかということです。
いま書き直すとしたら、最後の段落に、東日本大震災のことを書くでしょうし、また一昨年亡くなった愛する妻の清子さんをなぜあんなに早くしかも突然奪っていったのかとくってかかるように聞くだろうということを追加するでしょう。