七味唐辛子の研究
「七味唐辛子」について調べてみた。
まず、食卓にあったS&B七味唐辛子の成分は
*赤唐辛子
*黒ごま
*ちんぴ
*山椒
*麻の実
*芥子の実
*青のり
とあった。
「ちんぴ」とは温州みかんの皮である。
麻の実は大麻のこととか、芥子の実などと聞くと、「うん?」と思ってしまう。これを蒔いても大麻や芥子は発芽しないということである。
よーく中身を確かめてみると、黒ごまはすぐわかるが、他の物は細かく砕かれていてよくわからない。
辛いのをこらえてよーく味わってみると、青のりの味はすぐわかる、あとはそれと確認しにくい。
ところで七味の成分は産地によって少し違うという。
薬研(やげん)堀=江戸・両国橋の場合
*赤唐辛子(生)
*赤唐辛子(焙煎)
*山椒の粉
*麻の実
*黒胡麻
*陳皮
*芥子の実
七味(しちみや)屋=(京都・清水)の場合
*赤唐辛子(乾燥)
*山椒の粉
*麻の実
*黒胡麻
*白胡麻
*紫蘇
*青海苔
八幡屋礒五郎(やはたやいそごろう)=信州・善光寺門前の場合
*赤唐辛子(乾燥)
*山椒の粉
*麻の実
*黒胡麻
*白胡麻
*青紫蘇
*生姜
産地によって成分が違うのはそばやうどんのつゆの違いと関係あるということである。関東風の濃い口醤油の所と関西風の薄口醤油のところとでは七味の成分が違う。
もともとはこれらはいずれも漢方薬として使われてきた物であるとのこと。七味唐辛子は、食欲を増進させ、消化を助け、さらには栄養素を引き出しあうという単なる薬味としての役割を超え、古くから日本人の健康維持増進に貢献してきた非常に理にかなったスーパー食品であろう。
昔はよく祭りの屋台で七味唐辛子を売っている露店が出ていた。自分の好みに合わせて配合を希望通りにしてくれるという店もあるらしい。