対話中心の地域日本語教室

 6月9日に上大岡に「今、地域日本語教室はどうしたらいいのか」という講演を聴きにいった。なかなかおもしろかった。講師は横浜国立大学講師の矢部先生。

 わたしは昨年の7月から東戸塚で小さな日本語教室を5名のボランティアとともに初めた。まもなく1年になる。ここのところ参加者がすこし少なくなったけれど、たいした宣伝をしていないわりには参加者がよく来る。現在の教室にはセネガル、ナイジェリア、タイ、インド、マレーシア、スリランカなどからの参加者が来ている。

 この日本語教室はA先生の主催する養成講座から始まった。それはやく半年の間毎週1回の講座があった。それを終了して自分たちで若干の勉強会をしたあとに教室を始めた。
 正式な日本語教師の資格を得るには450時間くらいの講習が必要なのだが、私たちは50時間くらいでスタートしてしまった。
 私たちの教え方も未熟で稚拙であるにもかかわらず、ここに来る生徒達はみるみるうちに日本語が話せるようになっていくのを見るのはとても楽しい。
 なぜそれができるのか、私たちにもちょっと不思議な感じである。たぶんA先生の教え方によるところが多いのだと思う。

 この講演会の講師の話によると、国内の日本語教育の大きな流れは3つに分けられるという。
 まず第一の流れは「日本語を教育する」というアプローチ。これは言語構造(つまりは文法)の理解と定着を重視するオーディオ・リンガル法(いわゆる直接法 directive method)で、多くの日本語学校で行われている方法でもある。テキストは「みんなの日本語」を使う。この方法がもっとも一般的でこの教科書は圧倒的なシュアを誇る。

 第2の段階は1980年代半ばに開発された手法で、「外国人の日本語の取得を支援する」というアプローチで、これは外国人のコミュニケーション・ニーズを分析して実際の生活場面に使えるような日本語を教えていくいわゆる communicative approach.。
 そういえば私たちの日本語教室のスーパーバイズされておられるA先生もこの世代だし、このアプローチだなと思った。

 第3の流れは1990年代半ばより行われ出した「対話中心の日本語教室」で「共生する」ための日本語教室である。この背景には定住型外国人の増加がある。私たちのクラスにも日本人と結婚した外国人がとても多いのである。この人たちが地域で生活できるように支援していくためにはどういう日本語教室があればいいのか。
 日本に来ている外国人たちが、教える日本人とともに、日常的なテーマで対話することが重視されている教室である。文型や文法を教えたり、その文型を使ってドリルをするというのは、ここにはほとんどないといってよい。

 日本人が、英語を6年以上学んでいるにもかかわらず、英語を話せないのは、きっとこの1のような文法からはいる英語教育を受けてきたからだろうと思った。
 もし2や3のアプローチがとられていたら、もっと英語が話せるようになっただろうと私は確信を持っていうことができる。

 つづく

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