「せわしない」と「せわしい」どっちが忙しい?
日本語にはなかなかおもしろい表現がたくさんあります。
どうしてこういうのだろうか?と考え出すときりがないし、自由に話せなくなってしまいそうなのですが、今回はそんな日本語表現をひとつ。
「せわしい」と「せわしない」という二つの表現は、反対語みたいな漢字の表現ですが、これが同じような意味なのですね。
新明解国語辞典によると
「せわしい」
1.用事が次から次へとあって、ひまな時間が少ない
2.ひとつの動作が終わるとすぐに次の動作にうつって落ち着かない様子
「せわしない」
「せわしいの強調表現」なのだそうである。広辞苑によると
「せわしない」の「ない」は「甚だしい」の意味なのだそうである。
「ない」は否定ではなく、「性質・状態を表す語に付いて、
その意味をさらに強調して形容詞化する接尾語」ということであるそうだ。
こういう使い方って他にあるのだろうか?
「きわまりない」とか「えげつない」もそういう意味の接尾語をもったことばであるとか。
いやあ、ことばっておもしろい。
” Good News Collection 1″ 050818から転載