今求められるジョブズのような「ビジョナリー」

2012年1月4日の朝日新聞に「指導者交代の年 国際社会の構想を競え」という社説が掲載されていた。
今年はアメリカ、ロシア、中国、韓国などかなりの国で指導者の交代があるかもしれない年である。その新しい指導者に求められる資質として、こんなことが書かれていた。

 世界が必要としているのは、沸騰する国民感情に迎合する甘言ではない。歴史の転機にふさわしい共存の論理であるはずだ。
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 新しい秩序は、力だけでは生まれない。あるべき世界の姿を描く論理が不可欠なことを歴史は示している。
 昨年亡くなったアップルの創始者スティーブ・ジョブズは「ビジョナリー」と呼ばれた。
 未来を予見し、構築する人という意味である。魅力的なアイディアを新しい商品に具現化し、人びとの心をつかんだ。
 領域は違うが、世界の指導者に求められるのも、同じ資質ではないだろうか。
 地球上のどこに住もうとも、人びとが求めるものがある。
 人間らしい最低限の生活、言論の自由、人種や宗教で差別されないこと、戦争や暴力で命を奪われないこと。
 どの国の人びとも、自分たちの力だけではそういう目標が達成されないこと、世界の運命が分かちがたく結びついていることを知っている。
 人びとのこうした願いをたばねて、新しい国際社会の構想を示す必要がある。
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 欠けているのは、こうした目標に向かって進むべきことを、魅力的な言葉とわかりやすい論理で説明し、国民を説得する指導者の力なのである。
 それが政治で求められるビジョナリーではないか。
 今年、世界の選挙や指導者の交代で、そういう構想を競い合ってほしい。

この「ビジョナリー」という言葉を初めて知った。ネットで調べてみるとこんな説明に出会った。

 ビジネス分野におけるビジョナリーとは、先進的・独創的なビジョンを現実化し、社会に大きな影響(貢献)をした経営者のことである。つまり、現存する市場や商品、サービス、技術を駆使して経営するのみでなく、新たな市場や商品、サービス、技術といったものを模索〜具現化することで成功し、更にそれが社会的にも影響力を与え、尊敬される経営者である。

 こういう企業をビジョナリーカンパニーとも言われている。スティーブ・ジョブズはまさにこういう人物であった。
 私もこういう人物にはずっとあこがれてきた。そして私自身がそうなりたいと思ってきたわけであるが、これがなかなか。

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