「こんこんこな雪ふる朝に」三好達治もいいかも

前に続き、日本語教室のはじめの発声練習に使える詩。
こんなのはいかが?

 こんこんこな雪ふる朝に
              三好達治

こんこんこな雪ふる朝に
梅がいちりんさきました
また水仙もさきました
梅にむかってさきました
海はどんどと冬のこえ
空より青い沖のいろ
沖にうかんだはなれ島
島では梅がさきました
また水仙もさきました
赤いつばきもさきました
三つの花は三つのいろ
三つの顔でさきました
一つ小島にさきました
一つ畑にさきました
れんれんれんげはまだおきぬ
たんたんたんぽぽねむってる
島いちばんにさきました
ひよどり小鳥のよぶこえに
こんこんこな雪ふる朝に
島いちばんにさきました

日本語の詩の美しさというのは、意味が分からなくても読み上げていくだけで気持ちが伝わってくるところにあるような気がする。声を挙げて読み上げていくだけでこころよくなるものであるだろう。
外国の方たちにこの日本語の美しさが分かっていただけるだろうか?

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