わが家が発電所になる日

5月に我が家の定期点検のためにやってきたへーベルハウスの人が、屋上を見てのたまわれた。
「太陽光発電にこんなに適したところはめったにないですよ。周りに障害物がない、屋上がフラットである、いままで考えたことがなかったのですか?」
「いやあ、15年ほど前に考えて見積もりをとったのですが、あまりメリットがなかったので、やめたんですね。」
「今は違います。チャンスです。ぜひやりましょう。」
この勧めには心が動いた。そういえば、清子さんが残した貯金がある。あれを使ったら、清子さんも喜ぶにちがいない。このいえはあと20年はすむし、私もあと20年は生きるだろう。さっそく見積もりを依頼した。
「発電量は5.7kw/時、総工費は280万円。今の売電価格が10年続くから、15年でもとがとれる計算になります。」
問題は総工費。旭化成はいつも割高なので、相見積もりをとってもいいかと言ったら、「どうぞ、どうぞ。ただし、へーベル工法をよく知った業者でないと困ります。」と自信ありげにのたまわれた。
友人の電気屋さんに相談して相見積もりをお願いしたのだが、案の定どこの業者もへーベルの家の設置工事は嫌がってしたがらないそうだ。悔しいけれども今回も旭化成リフォームに頼むしかない。
「で、工事に取り掛かる前に、お願いがあります。屋上には出られなくなります。屋上のフェンスは撤去するので、あそこに絡まっているアサガオを何とかしてください。裏の方に足場を組むので、あそこのイチジクとアサガオも全部切ってください。」
「え、アサガオを切らなければいけないの。今年はよく花をつけているので、切るのは忍びないな。」
「そうでしょうけれど、それがあると工事ができません。19日から工事を始めますからをそれまでにお願いします。」
と、いうわけで我が家の今を盛りと咲いているアサガオを切る羽目になった。

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