饅頭食い人形の親子愛の物語

 京都伏見に「饅頭食い人形」という土人形がある。子どもが二つに割った饅頭を両手に持って立つ愛らしい土人形である。
 人形のモデルになった子どもたちには、小さな物語が潜んでいる。
「お父さんとお母さんのどっちがすきか?」と尋ねられた子どもたちが饅頭を二つに割って「どっちがおいしいか」と切り返したという。

 この人形は、京都伏見稲荷から各地にお土産としてもたらされて、それぞれ地域の特徴を盛り込んで個性的に育ったという。伏見の洗練された端正さ、名古屋のとぼけた感じなど持ち味がある。

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