「福音み〜つけた! 高校編」には「AA12のステップ」が掲載されています。

「AA12のステップ」をご存じですか? 
「え、知らない?」
「じゃあ、AAって知っていますか?」
「それなら知っています。アルコール依存症者たちの更正プログラムでしょう。Alocohol Anonymous(無名のアルコール依存症者たち)の略語ですね。」
「そうです。そのAAの更正プログラムが『AA12のステップ』なのです。」
「どんなプログラムなのか知りたいですか? それなら『福音み〜つけた! 高校編』に紹介されています。」
「ネット上にもあるので検索して探してみてください。たとえばこれを見てください。これを読んでみてなにを感じ考えますか?」
「神さまがやたら登場しなすね。AAってキリスト教の団体ではないんでしょう? なのにこんなに神さまが出てくるのが驚きです。」
「そうなんです。よくそこに気がついてくれました。アルコール依存症者たちはクリスチャンでもないかたがおおいはずです。とくに日本では。だからこのステップにはいるのに、この神さまにゆだねるというのにはとても抵抗があるはずですよね。」
「よく読んでみると、第2ステップでは『自分を超えた大きな力』と表現されていますが、第3ステップでは『自分なりに理解した神』とかかれていて、その部分ゴシックで書かれています。そして第5,6,7と立て続けに『神』が書かれていて、第11ステップでは『祈りと黙想を通して、自分なりに理解した神との意識的な触れ合いを深め、神の意志を知ることと、それを実践する力だけを求めた。』とまで書かれているのですね。これはすごいキリスト教的というか………。」
「そうなんです。そこなんです。わざわざ『自分なりに理解した神」と太字で書かれている、キリスト教の信仰を押しつけるものではないんですね。AAの人たちはそこでそれぞれ神との出会いがあるのです。そして『神に頼らざるを得ない』ということを体験的につかんでいくのです。そこがすごいんですね。『Alcohol Anonymous』という「AAのビッグブック」と呼ばれている本を読むと、そこに対する解説がとても多いのです。感動するほどです。だから私たちは『福音み〜つけた!』に『AA12のステップ』を取り上げました。」

AAビッグブック.jpg
「なるほど、すごい本ですね。そしてよくぞ『福音み〜つけた!』に取り上げてくれた、でも高校生たちにそこがわかってもらえるかどうか」
「そこも問題です。これを高校の『宗教』や『倫理』の授業でどうあつかったらいいのか、現場の教員たちに戸惑いがあるでしょうね。でもこのすごさは高校生にも現場の先生にも感じてほしいですね。このビッグブックという本にはこんなことも書かれていました。これもすごいです。『AAのプログラムには人を救うことによってかろうじて自分も救われるという構造がある。AAのミーティングでは自分と同じようにアルコールで苦しんでいる人を連れてくることが薦められています。もし自分がスリップしたらその連れてきた人もスリップしてしまう、その連れてきた人に対する責任の意識が自分をかろうじてスリップすることから守ってくれているというわけです。人を救うことによってかろうじて自分も救われる、この構造はすごい福音的ですね。この構造こそがこの『12のステップ』が他の依存症者たちのグループ(たとえばダルク「薬物依存症者」)にも採用されているのですね。」
「思い出しました。『心の貧しい人』を訳しなおした聖書に『心の貧しい人』を『神にすがるより他にすべを持たない人たち』と訳した人たちがいました。AAの人たちはまさにこの『神にすがるよりしか他にすべをもたない人たち』になるのですね。」
「そこがわかってもらえたら、これを『福音み〜つけた!高校編』に掲載した価値があったと思います。ありがとう(涙)」

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